【OTC/NDD】海外FXと国内FXの約定力の違いは取引方式の違いにあった【画像つき解説】
よく海外FX業者は国内FX業者よりも約定力が高いと聞きます。では何が原因で約定力に差が出ているのかご存知ですか?
実は海外FXと国内FXでは取引方法そのものが異なり、この違いが約定力に差を生んでいるのです。取引方法の違いって何?と国内FX業者しか利用したことがない人は思うかもしれません。
しかしこの取引方法、海外FXではかなり重要視されていることなのです。
そこで今回は、海外FX業者と国内FX業者の取引方法の違いと約定力の関係性について詳しく説明したいと思います。
目次
国内業者は大部分がOTC方式
一般的に国内FXの取引方法は【OTC方式】という方式の取引です。
国内FX業者数が60程度と言われる中、【DMM.FX】【外為どっとコム】などの国内最大手業者を始めとし国内57社がOTC方式を採用しています。
※OTC方式はDD方式、店頭取引、相対取引、ノミ方式とも呼ばれます。
間にディーラーが入るOTC方式
OTC方式ではトレーダーとインターバンクの間にFX業者のディーラーが入ります。
トレーダーの注文は一度FX業者を挟みFX業者のディーリングディスクのディーラーが一度決済するシステム。
トレーダーとインターバンクとの間にFX業者のディーラーが入るのでその分約定が遅くなります。
OTC方式のプラットホームは注文に邪魔が入りやすい?
OTC方式ではFX業者のディーラーとトレーダーの1対1での取引。そのためトレーダーとFX業者の利益は相反します。トレーダーが儲かればFX業者が損をし、トレーダーが損失を生めばFX業者は得をするのです。
もちろんFX業者は利益を生むために顧客のプラットホームに介入します。実際OTC方式の業者のプラットホームでは以下のようなことが起こりやすとされています。
- 為替レートが急激に変動した時のリクオート
- 投資家に不利なスリッページ
- 不正なレート操作
リクオートが起こりやすいということは約定が正確ではないという事ですね。また不利なスリップページ、不正なレート操作はレートのズレが起きるということなので約定が不正確であるということ。つまりFX業者がトレーダーの注文に介入してくるので約定力が低いと言えます。
海外FX業者の多くがNDD方式
代表的な業者であるXM、FXDD、FxPro、Axioryなどを始めとし、ほとんどの海外FX業者がNDD方式を採用。海外FX業者ではスタンダードな方式と言えます。
インターバンクと直接取引のNDD方式
NDD方式ではトレーダーとインターバンクの間にFX業者は入りません。
上の図のようにトレーダーの注文はディーラーを介さず流されます。FX業者が間に入らず自動システムで取引を行うので約定は早いです。
実際にNDD方式のXMは「99.35%の中注文が1秒以内に執行される」と公表しています。
※NDD方式にはSTPとECNの2つの方式があります。→STPとECNについてはこちら
透明性のあるNDD方式トレード
NDD方式ではFX業者の取り分はスプレッド(手数料)だけです。FX業者は投資家がトレードをすればするほどスプレッド(手数料)が貰え、儲かります。そのためトレーダーとFX業者の利益は反しません。
利益が相反しないのでディーラーが業者に有利になるようなことをすることはありません。ディーラーが取引に関与してこないのでOTC方式で見られる、故意のリクオート、不利なスリッページ、不正なレートの操作がないのです。
そのため注文がズレることが少なく、NDD方式はOTC方式よりも約定が正確です。
例としてNDD方式のAxioryには「注文執行率99%以上を上回る、高い約定能力」と記載されています。
取引方法と約定力の関係性まとめ
OTC方式の国内FX業者とNDD方式の海外FX業者の違いが約定力に影響を与えているのを理解して頂けたでしょうか。
OTC方式とNDD方式ではFX業者の立ち位置、ディーラーの介入から約定力に違いがあり、以下のようにまとることができます。
注文 | プラットホームへの介入 | 約定力 | |
---|---|---|---|
OTC方式 | FX業者が1度決済 | 介入あり | 低い |
NDD方式 | インターバンクに直接流される | 介入なし | 高い |
約定力はFX取引において根幹となる部分です。いくらスプレッドが低くても約定しなければ意味がありません。
みなさんも是非FX業者選びの際は取引方法と約定力にも注目して頂きたいです。